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時を超える:美の基準 Throughout Time: The Sense of Beauty

2019年8月31日(土) — 9月3日(火)【場 所】世界遺産 元離宮二条城 二の丸御殿台所、御清所

青木美歌,小林且典,須田悦弘,チームラボ,名和晃平,西川勝人,ミヤケマイ,宮永愛子,向山喜章

Exhibition Outline

141の国と地域から博物館の専門家が集う、日本で初めてのICOM(国際博物館会議)大会の開催を記念し、世界遺産でもある京都・二条城にて、日本の現代美術作家たちによる展覧会を開催いたします。 本展のテーマは「歴史との対話」です。794年の遷都から1867年の大政奉還まで、日本における歴史の変遷の舞台となってきた京都。長らく国政の中心であったと同時に、その間に多くの神社仏閣が建立され、日本文化の礎が築かれ花開いた土地でもあります。そして会場となる二条城は、江戸幕府初代将軍・徳川家康によって1603(慶長8)年に築城され、家康の将軍就任、15代将軍・慶喜による大政奉還、大正天皇の即位などといった重要な出来事の舞台となった場所です。

このような二条城の歴史ある空間と対峙し、対話するのは、名和晃平をはじめとする日本の現代美術シーンを牽引する作家たちです。絵画や彫刻、最先端技術を用いた映像など、その作品は多種多彩でありながら、それらの作品群からは、しなやかかつ繊細で、大胆かつ静謐な、日本古来より連綿と紡がれてきた「美」の息づかいを見てとれます。歴史的建造物と現代美術が織りなす空間が、はるか時空を超えて、悠久の時との邂逅へと誘います。京都より提案する日本文化の「美の基準」を、ぜひ感じてください。

Artist

  • 青木美歌Mika Aoki

    1981年東京都生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン科ガラス専攻卒業、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートCeramics and Glassコース修士課程修了。2017年にはポーラ美術振興財団在外研修員としてアイスランドへ渡航。粘菌、バクテリア、ウイルス、細胞等をモチーフに目に見えない「生命の有りよう」をテーマとしたガラス作品を発表している。
    近年の展覧会に「あなたに続く森」(ポーラミュージアムアネックス、2017)、「アート のなぞなぞ―高橋コレクション展」(静岡県立美術館、2017)、「野生展:飼いならされない感覚と思考 」( 21_21 DESIGN SIGHT、2017)など。
    http://www.mikaaoki.jp/

    photo: Hiromi Shinada

  • 小林且典Katsunori Kobayashi

    1961年兵庫県生まれ。1987年東京芸術大学美術学部彫刻科卒業、1989年同大学院修了。1989-1995年に国立ブレラ美術アカデミーにイタリア政府招聘給費にて留学。2010年にはフィスカルスビレッジ(フィンランド)にてアーティスト・イン・レジデンスに参加。版画、彫刻、水彩、写真と縦横無尽に表現方法を換えながら、ブロンズなら鋳造から、写真であればレンズを自作し、どの表現においても制作の全プロセスを自分の手で行っている。
    近年の展覧会に「小林且典 薄白色の余韻」(兵庫県立美術館、2013)、「ひそやかな眼差し 小林且典」(静岡市美術館、2012)、「日本 イタリア―今日の世代」(国立近代美術館、イタリア、1992-1993)など。
    http://www.studiokobayashi.com/

  • 須田悦弘Suda Yoshihiro

    1969年山梨県生まれ。1992年多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。独学で身につけた木彫りの技術を用い、本物の草木や植物と見間違う程の緻密で精巧な彫刻作品を制作。展示空間に呼応したインスタレーションとして作品を発表している。
    近年の展覧会に、「ミテクレマチス」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、2018)、「静河流深」(高雄市立美術館、2018)「特別展『茶の湯』」(東京国立博物館、2017)など。

  • チームラボteamLab

    アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、デザイン、そして自然界の交差点を模索している、学際的なウルトラテクノロジスト集団。チームラボは、アートによって、人間と自然、そして自分と世界との新しい関係を模索したいと思っている。
    近年の展覧会に「チームラボボーダレス」(東京・お台場、2018)、「チームラボ プラネッツ」(東京・豊洲,、2018)、「teamLab: Universe of Water Particles in the Tank」(中国・上海,、2019)、「チームラボ かみさまがすまう森 」(九州・御船山楽園、2019)など。
    https://www.teamlab.art/jp/

  • 名和晃平Kohei Nawa

    1975年大阪府生まれ。京都を拠点に活動。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。2009年、京都に創作のためのプラットフォーム「SANDWICH」を立ち上げる。独自の「PixCell」という概念を軸に、様々な素材とテクノロジーを駆使し、彫刻の新たな可能性を拡げている。近年は建築やコレオグラファーのダミアン・ジャレとの舞台のプロジェクトなどにも取り組み、空間とアートを同時に生み出している。2018年、ルーヴル美術館ピラミッド内に大型彫刻”Throne”を展示。
    近年の展覧会に「Biomatrix」(スカイザバスハウス、2018)、「VESSEL|Kohei Nawa」(ARARIO GALLERY SHANGHAI、上海、2017)、「名和晃平-シンセシス」(東京都現代美術館、2011)など。
    http://sandwich-cpca.net/art/

    photo: Nobutada OMOTE|SANDWICH

  • 西川勝人Katsuhito Nishikawa

    1949年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業、ミュンヘン美術大学、デュッセルドルフ美術大学大学院修了。1994年以来インゼル・ホムブロイヒ美術館の活動に参画しながら隣接したアトリエにて創作活動を続け、デュッセルドルフ市文化奨励賞を受賞。作品は彫刻、立体、絵画、ドローイングなど多岐にわたり、特に自然の有機的なフォルムを感じさせる彫刻作品を数多く制作している。
    近年の展覧会に「西川勝人」(Art Office Ozasa、2018)、「ヘーリッヒ+西川勝人」(Shigeru Yokota Gallery、2017)、「シンプルなかたち展:美はどこからくるのか」(森美術館、2015)など。

  • ミヤケマイMai Miyake

    神奈川県生まれ。2008年パリ国立大学美術大学大学院に留学、2017年より京都造形芸術大学特任教授。日本人の繊細な美意識や感覚を、工芸から人工知能のようなテクノロジーまで手工芸品として同列に扱い、過去、現在、未来をつなぐことによって、物事の本質を問う作品を主体とする。骨董、工芸、現代アート、デザイン、プロダクト、文学と既存のジャンルを問わずに活動する。
    近年の展覧会に「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」(金沢21世紀美術館、2018)、「アート&デザインの大茶会 マルセル・ワンダース、須藤玲子、ミヤケマイ」(大分県立美術館、2018)、「BOTANICA」(釜山市立美術館、2018)など。
    http://www.maimiyake.com/biography

    photo: 繁田諭 / Satoshi Shigeta

  • 宮永愛子Aiko Miyanaga

    1974年京都府生まれ。1999年京都造形芸術大学美術学部彫刻コース卒業、2008年東京芸術大学美術学部先端芸術表現専攻修士課程卒業。日用品をナフタリンでかたどったオブジェや、塩、陶器の貫入音や葉脈を使ったインスタレーションなど、気配の痕跡を用いて時を視覚化する作品で注目を集める。2013年「日産アートアワード」初代グランプリ受賞。
    近年の展覧会に「宮永愛子:漕法」(高松市美術館、2019)、「瀬戸内国際芸術祭」(2019)、「みちかけの透き間」(大原美術館有隣荘、2017)、「宮永愛子:なかそら―空中空―」(国立国際美術館、2012)など。
    http://www.aiko-m.com/

    Photo by MATSUKAGE
    ©MIYANAGA Aiko
    Courtesy Mizuma Art Gallery

  • 向山喜章Kisho Mwkaiyama

    1968年大阪府生まれ。幼少期を日本有数の密教の伽藍が立ち並ぶ高野山で過ごし、周囲の静謐な環境や仏教美術に触れて育つ。代表作とも言えるワックスを用いた作品では、光に姿を与え固定化するような試みを続けてきた。近年では数十回に渡って塗り重ねられ制作されるキャンバス作品を発表しており、その表現領域を拡大している。2018年から2019年、MGMリゾーツ・インターナショナルからラスベガスへ招聘され半年間の滞在制作をする。
    近年の展覧会に「11・33」(Yutaka Kikutake Gallery、2019)、「Veda / Vendarta」(Yutaka Kikutake Gallery、2018)、「宇宙と芸術」(アートサイエンス美術館[シンガポール]、2017)(森美術館、2016)など。
    http://www.ykggallery.com/artists/kisho-mwkaiyama_e/

  • 白石由子Yuko Shiraishi

    1956年東京都生まれ。1974-1976年、カナダ、バンクーバに移住。Chelsea School of Artを卒業(MA)。1982年からロンドンを中心に活動している。Annely Juda Fine Art(ロンドン)やShigeru Yokota Gallery(東京)を中心に絵画、立体、インスタレーションを発表しながら、音楽や建築プロジェクト、キュレーションなど多様な活動を展開している。
    現在、「もののみえるむこう」(神奈川県立近代美術館葉山館)を開催中。

Information

【会期】

2019831日(土) —
93日(火)

【場所】

世界遺産 元離宮二条城 二の丸御殿台所、御清所 (京都府京都市中京区二条通堀川西入二条城町541)

入場時間

8月31日(土)| 9:00 – 17:45
9月1日(日) – 3日(火)| 9:00 – 16:45

二条城入城時間
8月31日(土)| 8:00 – 17:00(閉城18:00)
9月1日(日) – 3日(火)| 8:00 – 16:00(閉城 17:00)

観覧料
無料 *二条城への入城料が必要

Access

◯ 京都駅からお越しの方

[ 電車(京都市営地下鉄)をご利用の場合 ]
京都駅 → 地下鉄烏丸線 約6分 → 烏丸御池駅 → 地下鉄東西線 約2分 → 二条城前駅
[ 市バスをご利用の場合 ]
京都駅前 → 市バス 9, 50, 101号系統 急行111号(二条城・金閣寺Express)系統 約16分 → 二条城前
[ 電車(JR)をご利用の場合 ]
京都駅 → JR嵯峨野線 約5分 → 二条駅から徒歩17分

◯ 三条京阪駅からお越しの方

[ 電車(京都市営地下鉄)をご利用の場合 ]
三条京阪駅 → 地下鉄東西線 約6分 → 二条城前駅→ 徒歩すぐ

◯ 阪急 烏丸駅からお越しの方

[ 市バスをご利用の場合 ]
四条烏丸 → 市バス 12・101号系統 約9分 → 二条城前

◯ 自動車でお越しの方

名神高速道路 京都東IC 京都南IC → 一般道 約30分

お出かけの際は公共交通機関をご利用ください。